伝統工芸士 當山善子
1941年、和歌山県生まれ
首里高等学校染織工芸科で琉球紅型を学ぶ
1964年、日本民芸展伝統技術優秀賞を受賞。
1968年、當山紅型工房を設立。
1977年、中小企業庁長官賞を受賞。
1993年、伝統的工芸品産業功労者、沖縄開発庁沖縄総合事務局長賞受賞

琉球紅型は沖縄を代表する染の伝統工芸で、自然の素材を原料に手作業から生まれる美しい色合いが特徴です。
柄は松竹梅や鶴、亀、桜などの めでたいものから、龍や鳳凰などといった中国の影響を受けたものなど、さまざまなものがあり、琉球王朝時代は国王や王妃など限られた方のみ着用を許される高貴な品物でした。
最近では、着物のみならず浴衣やシャツ、名刺入れなど日常生活で使える紅型商品があり、種類も豊富。歴史ある伝統工芸の華をライフスタイルに取り入れたい・・・そんな方も増えてきて、琉球紅型の新たなる可能性が確立しつつあります。若い女性を中心にひそかなブームになっている琉球紅型は今、注目です。

型置き前
デザインを決め、型紙を生地に配置します。型を置く前にまずは生地の繊維がまっすぐになるようにしながら張っていきます。まっすぐ張れなかったりすると、柄がずれたりします。
型置き
型紙の上にぬかともち米を混ぜたペースト状の糊をヘラで薄くのばしていきます。湿度や気温によって糊が割れてしまうこともあるので、状況に応じて配合や硬さ加減の微妙な調整を行うことも必要になってきます。
豆引き
型を置き終わった生地に、大豆の汁を引きます。これにより生地にタンパク質が付着し、色の定着を促します。色のにじみ止めや、発色具合が決まる重要な工程です。
色挿し
基本となるいくつかの顔料を組み合わせて、豆汁で溶きながら13~15色の色を作り、明るい色から配色していきます。
隈取り
色挿しが終わると、柄に立体感をつける為にぼかしを入れます。隈取りの際には色挿しの色より若干濃いめの色をつけ、それを手作りの筆で擦りながらぼかして行きます。
水元
水に浸して生地に付いた糊をふやかし、ゆっくりと時間かけて慎重に糊を落としていきます。この時に輪郭がはっきりした鮮やかな紅型の色が見えてきます。
完成
すすぎ洗いをして干せば完成です。作品一つ一つに職人のこだわりと時間が惜しみなく使われた素晴らしい紅型が出来上がります。
當山紅型工房
紅型工房を設立して40年。和やかな雰囲気の工房に入ると、製作中の琉球紅型がズラリ! 制作現場は、お客様も楽しめるエリアになっており、いろいろな琉球紅型を見たり、琉球紅型の特長などのお話を聞くこともできる。最近では若い世代の方にも琉球紅型の良さを伝えたいと、流行のアイテムと組み合わせてオリジナル商品をいくつも開発。コースターや名刺入れなどの小物もすべて伝統工芸品の検査を通す徹底ぶり。琉球紅型の新たな可能性を探るその表情を見ると職人の風格が感じられる。




